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2021/05/05

ゴールデン・ライオン

先日、知人が亡くなった。
あるクリエイティブ業界の、自分より二回り近く上の先輩。
何歳までが「若くして—」なのかわからないけど、そう言っていいだろうと。
何よりものすごく「精力的」なイメージがあって、訃報には随分驚かされた。

実は知人と言っても2、3度一緒に飲んだ事があるくらいで、SNSでの繋がりが無くなってから随分とお会いしてないし、
こちらの事など覚えてないかもしれない。
訃報がyahooニュースに掲載されるくらいに業界では有名人で、自分とも実績に大きな差があるので知人というにはおこがましいかも。な人。

そんな業界の大物な、人生の先輩なんだけど、ぼくはその人が大嫌いだった。

自分の事が大好きで、尊大で、スケベで、だらしなくて。けっこうイヤミな事を自分では知らなくて、子供のように自分の好きなものしか愛さない。
そして、それらを隠そうとしない下品さが大嫌いだった。

クリエイティブの世界で頑張ってる若者…という見方なのかな。
最初は、“大物だけど理解のある柔軟な頭のおっさん”的姿勢でぼくを受け入れてくれたのだろうけど、
元々合わない性質にお互いに気付いてからは会う事もなかった。
知人が彼を金…ブタ野郎なんて呼んでいたけど、失礼ながら自分も近い感情を持っていた。

ただ、実績もそうだけど、才能のある人だったんだというのは思う。
その人が作ったものを見ても、例えばゴールデン街の飲み屋で喋ってるだけでも、世界観を作り出すパワーは強烈だった。
おっさんになっても子供のように生きていいのはパワーを持った人だけ。そう思わせるようなパワーが確かにあった。
何も持たなかった若者の自分からしたら、素直に正直に生きれる生き方というのに憧れた。

何というか良くも悪くも愛のある人だったな。色んなものへの愛。
そして、確実に自分が何かを感じなきゃいけない深い業を持った人だった。

自分はその人の作るものがあまり好きではない(向こうもだろうけど)から大丈夫だったけど、
そうでなかったらその人との事で結構なダメージを受けていただろうな。

実は、訃報を聞いた前日にたまたまその人の事を思い出した。
実は、けっこう思い出す事がある。
ダメージがないと言いながらもこんなブログを書いてるし…。
大嫌いな分、忘れないのかもな。

それにしても死んだ人をわかったように悪く言うのは本当にダサい。
ダサいけど、迷子の感情を整理したかった。
至らぬ表現をお赦しください。

ブタ野郎のおっさん。
そういえば、飲み屋であなたが唯一褒めてくれた絵がありましたよね。
この前その絵をきっかけに書籍の表紙の仕事がきましたよ。
本当に勝手な言い分で申し訳ないですが、もっとずっとブタ野郎でいてほしかったです。
もっと何かを成して、それを見せたかったです。
随分早いように思います。

もう何も見せれないけど、その気持ちを持ちながらやっていってもいいよね。
愛を込めて。
 
 
 
My acquaintance has died.
He is much older than me and has a much more famous achievement.
You may know the work he involved.

Actually, we were acquaintances, now we are estranged.
I didn’t like him.
I didn’t like his work.

But I wanted to keep hate him.
And wanted to show him my way.

I mourn for his death too early.